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 新型コロナウイルスによる長期休校で学習の遅れに不安を抱える子どもたちを支援しようと、千葉県の中学教諭が全国の教員に呼びかけ、無料で個別授業をする「オンライン寺子屋」を立ち上げた。すべて勤務時間外のボランティアで運営。「休校中も教えたい」という先生たちの熱意が職場や地域の壁を越え、SNSで広がった。

 「計算してみてどこが難しかった? 数学って繰り返し解いて慣れていくのが大事だからね」

 ウェブ会議システム「Zoom」に映した教科書に電子ペンで丸をつけながら、千葉県松戸市の市立中教諭・中村柾(まさき)さん(25)が呼びかけた。画面の先では、直線距離で300キロ以上離れた福井県鯖江市に住む中学3年の女子生徒(14)がうなずく。中村さんは英語教員だが、算数や数学も教える。次の授業の日時を決めて、60分余りの「寺子屋」は終わった。

 授業後、女子生徒は「普段の学校と違って、前の学年で難しかったところに戻ってもらえるのが良かった」。隣で見守っていた母親(48)も「先生の教え方がすごく丁寧で、塾に行きたくないという娘にも合っていたようです」と話した。

 オンライン寺子屋の申し込みは、専用の予約サイト(https://sites.google.com/view/onlineterakoya)から。保護者の同意の下、子どもの学年や氏名、学びたい科目などを入力し送信。後に届くメールのURLから受講したい先生を予約すれば、スマートフォンさえあれば無料のマンツーマン授業が受けられる(通信費のみ自己負担)。現役教員の職務を優先するため、予約の枠には限りがある。

 きっかけは11日にネット配信されたICT(情報通信技術)環境整備に関する説明会を聞いたことだった。「やろうとしないということが一番子供に対して罪だと私は思います」。文部科学省の課長が、教育関係者に対して非常時は既存のルールにとらわれず、オンライン授業を進めるよう強い口調で語っていた。

 勤務先を含む大半の公立校で、オンライン授業が進まない現状にもどかしさを感じていたという中村さん。管理職や教育委員会に先例を見せたいという思いもあり、「学校でできないなら、まずは個人でやってみよう」と決意した。「在宅勤務なのに週20回授業していた今までと同じ給料をもらえる。その分なにかしら社会に貢献したい」。立ち上げたサイトにはそんな心境も記す。

 温めていた構想をフェイスブッ…

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