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 福岡県高校野球連盟は25日、新型コロナウイルス感染拡大の影響を踏まえ、第102回全国高校野球選手権の中止を受けた県独自の大会は開催しないと発表した。8月末まで県高野連主催の大会を開かないとした22日の常任理事会の決定に伴うもので、独自大会を断念したのは全国で初めて。土田秀夫会長は「申し訳ない気持ちでいっぱいだ」と苦しい胸の内を明かした。

 記者会見で理由として、県内の感染は下火になったもののリスクは残り、無観客など対策を講じても安全・安心の確保に不安が大きい▽選手や関係者らに感染者が出た場合、家族、学校、職場に多大な迷惑がかかる▽練習不足により熱中症が例年以上に増えると予想されるが、発熱を新型コロナによるものか大会役員が見極めるのに限界があり、医療現場にさらなる負担を負わせかねない――と、コロナ対応の観点からは3点を挙げた。

 また、休校が長期に及んだ加盟校の学業は遅れ、土曜授業や夏休みの短縮が予想される中、授業日の公欠が認められるかといった教育上の課題も強調した。

 県高校総体が中止となるなどした他の部活動の状況も考慮した。野口敦弘理事長は県総体中止に同調したわけではないとしつつ、「緊急事態宣言解除後も県民一丸となって感染予防に努めている。これに協力してウイルスと戦い、次の目標に立ち向かうことが野球部員の矜持(きょうじ)だと考えた。学校の中で分断が生まれるようなことは避け、一つの方向に向かってやらせたい」などと説明した。

 県高野連は感染防止の手引作成にかかり、消毒液も確保。常任理事会で独自大会の開催を目指して討議に入ったが、「リスクの点で明確な答えが出なかった」(土田会長)といい、全会一致で見送りとなった。