三菱重工が国産ジェット大幅見直し 人員や拠点を削減へ
初見翔 小出大貴
三菱重工業は、国産初のジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」を開発する子会社、三菱航空機(愛知県豊山町)の態勢を縮小する。航空会社への納入を6度にわたって延期したうえ、新型コロナウイルスの影響で開発は大幅に遅延。国内人員を削減し、北米にある三つの開発拠点のうち二つを閉鎖する。
三菱重工は2020年3月期決算で20年ぶりの営業赤字を計上。21年3月期も前年比2400億円ほどの減収となる見通しで、スペースジェットの開発費は大幅に削減する。
さらに新型コロナが開発計画に影を落としている。最新の試験機は入国制限の影響で試験拠点の米国に運べず、試験飛行は中断されている。航空会社は需要減で経営難で、先行きの受注の見通しも立たない。
そのため、三菱航空機は開発…