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 新型コロナウイルスの影響で全日本合唱コンクール全国大会の中止が発表された25日、広島県内では落胆の声と巻き返しへの意気込みが聞かれた。県合唱コンクール開催の可否は、26日に県合唱連盟が協議する。

 福山暁の星女子中・高(福山市西深津町)。コーロ・ステルラ(コーラス部)顧問の奥野紀子教諭は「コンクールに向けて生徒も先生も努力する。力を伸ばす最大のチャンスがなくなり、どうカバーするかが課題」と指摘。「次に向けて頑張るしかない。まさに歌える喜びを感じるはず」

 広島市と東広島市を拠点に活動し、大学生が半数を占める「合唱団ぽっきり」は、4度目の全国大会出場をめざしていた。毎週オンライン練習をするが時間のずれが生じ、難しい。指揮者の縄(なわ)裕次郎さんは「みんなで集まって歌う楽しさが大好きなメンバーたち。日常を早く取り戻したい」。

 全国大会に多数出場する安田女子中合唱部(広島市中区)。指揮を執る吉野谷直子教諭は「子どもたちのことを思うと……。何とかならんかな」と悔しさをにじませる。「聴く人に何かを伝えることを大切にしてきた。命の安全を考えつつ発表の場を見つけたい」

 9月の中国合唱コンクールも中止に。8月10日に広島市内で開催予定の県合唱コンクールも状況は厳しい。県合唱連盟の福原泰弘理事長は「特に中高生の皆さんは、かけがえのない今この時が失われつつあると感じるのが自然な感情」とし、「合唱界には皆さんの若いエネルギーが必要。歌うことの中で音楽に関わり続けてほしい」と呼びかけた。(西晃奈、山平慎一郎)