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【答える人】金子晴香さん 順天堂医院整形外科・スポーツ診療科講師(東京都文京区)

 73歳男性。1年ほど前から右ひざが痛み、半月板損傷と診断されました。できるだけ痛みが生じないように気をつけて暮らしてきましたが、次第に痛みの頻度と程度が増しています。手術という選択肢があるようですが、早めに受けた方がよいのでしょうか。(大阪府・M)

 Q 半月板とは。

 A 三日月の形をした軟骨に似た組織です。ひざの関節の中で、太ももの骨の軟骨とすねの骨の軟骨に挟まれて、ひざの内側と外側に1枚ずつあります。軟骨にかかる体重を分散させて衝撃を和らげ、関節の動きを安定させたり、なめらかにしたりします。

 Q 損傷の原因は。

 A スポーツでひざをねじったり、着地の際に大きな衝撃が加わったりすると亀裂が生じます。一方、年をとると組織が変化し、クッション性が少しずつ失われるため、階段の上り下りやしゃがむだけでも、亀裂が入ることがあります。半月板自体に神経はありませんが、ひざを深く曲げたり伸ばしたりすると痛むことがあり、周りに炎症が起きれば痛みが続きます。

 Q 治療法は?

 A まずは、筋力を戻し、ひざが硬くならないようにするリハビリが重要です。ヒアルロン酸注射や痛み止めなど薬も補助的に使います。ただ、中高年では多くの場合、軟骨が摩耗して関節が変形する変形性膝(ひざ)関節症も持っています。どちらが痛みの原因か、MRIなどで診断して治療することが重要です。

 Q 手術も必要ですか。

 A 痛みが続けば選択肢です。損傷部分の切除と縫合の二つの方法がありますが、切除すると変形性膝関節症が進行する恐れがあり、勧められません。縫合を選ぶ場合も、変形性膝関節症の度合いが術後成績に大きく影響します。O脚を矯正する骨切り術など、変形性膝関節症に対する手術も一緒にする必要があるかもしれません。周りの軟骨や骨の損傷の程度によって、人工関節に置き換える手術が選択されることもあります。

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