拡大する写真・図版ドリアーノ・スリスさん=2020年3月29日午後3時42分、福岡市中央区、島崎周撮影

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 奈良時代に日本に伝わったとされる琵琶。その音色に魅了され、40年以上にわたって琵琶の制作や修復を手がけるイタリア出身の職人が福岡市にいる。「伝統を伝えていきたい」と、職人を育てるための学校づくりにも踏み出した。

 ドリアーノ・スリスさん(72)。イタリア・サルデーニャ島に生まれ、日本に来て46年になる。ローマで育ち、国立音楽アカデミーでクラシックギター科を専攻。日本人の妻の縁で、27歳で福岡市に移り住んだ。

 移住してまもなく、ラジオから聞こえてきた音に心を打たれた。今までに聞いたことのない音色。不思議とモダンに感じた。それが筑前琵琶との出合いだった。

 知り合いのつてで、近くに県無形文化財の筑前琵琶の職人がいることを知った。会いに行き、「教えてください」と頼んだ。

師匠直伝の「ノコッタイ」?

 日本語はほとんどわからなかった。だが師匠が話すのは博多弁だけ。鉋(かんな)のことを「カンナッタイ」、鋸(のこ)のことを「ノコッタイ」だと長年思い込んでいた。見よう見まねで、けがをしながら道具の使い方を覚えた。5年間は給料もなく「修業」だった。

 家の隣に建てた8畳ほどの小屋…

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