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 青森国際ホテル(青森市新町1丁目)を運営する「国際ホテル」(中山大輔社長)が25日に青森地裁に破産手続きの申請をしたことがわかった。すでに同社は建物と土地について、「ホテル城ケ倉」(青森市)や「蔦(つた)温泉旅館」(十和田市)などを運営する城ケ倉観光(青森市)と売買契約を締結しており、城ケ倉観光は今後ホテルやレストランとして活用する。

 民間調査会社帝国データバンク青森支店によると、青森国際ホテルは1948年に開業。全客室は67室と市内のビジネスホテルに比べて少なく、宴会やレストラン部門主体の事業を展開してきた。多額の改装費をかけるなどしてブライダル部門に力を入れてきたが、少子化による市場の縮小などで集客は伸び悩んでいた。2013年3月期は約9億円あった売上高は、20年3月期には約7億円まで落ち込んでいた。

 新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が全国に拡大されたことを受け、ホテルは4月21日から宿泊、宴会、レストランを含む全館休業に入っていた。過去の建物改修による負債を抱えていたところに新型コロナウイルスの影響が重なり、資金繰りが立ち行かなくなったという。負債額は約16億円に上るとみられる。

 城ケ倉観光は1966年創業。ホテル、レストラン事業や病院給食事業を手がけている。4月28日に国際ホテルから売買に関する相談があり、5月20日に契約締結に至ったという。青森国際ホテルの従業員約80人はいったん解雇される。

 城ケ倉観光の丹野智宙・最高経営責任者は取材に対し、「新型コロナウイルスの影響で自社のホテルも厳しい状況にあるが、青森市を代表する老舗ホテルがなくなるのはつらかった。全従業員は厳しいが、少なくとも10人前後は雇用を継続したい」。施設の再開時期については、「宴会自粛のムードも続いており、全く見通しが立っていない状況。今後行政側と相談して決めたい」と話した。(仲川明里)