[PR]

 国の緊急事態宣言が千葉県内も含め全国で解除されてから一夜明けた26日、県内では、飲食店での酒の提供自粛要請が「午後7時以降」から「午後10時以降」に緩和された。レジャー施設も再開へ向けて動き出した。「コロナ後」の日常に向け、そろりと一歩を踏み出した。

 県の休業要請は4段階((A)図書館など(B)大学・映画館など(C)動物園・パチンコ店など(D)ナイトクラブなど)のうち22日の(A)に続き(B)も26日に解除された。

 映画館の京成ローザ10(千葉市)は27日から再開する。座席を半数にするなどの対策をとったが、担当者は「お客様が来るか」と期待と不安が入り交じる。

 (C)は6月1日解除の予定だが、先んじて成田ゆめ牧場(成田市)が28日、市原ぞうの国(市原市)が29日にそれぞれ再開予定という。一方で東京ディズニーランドやディズニーシーを運営するオリエンタルランド(浦安市)は「再開時期はまだわからない」(広報担当)と慎重。再開には園内の感染予防策や、そのためのスタッフの訓練なども必要になるという。東京ディズニーリゾートの商業施設「イクスピアリ」(浦安市)は6月1日から営業を再開する。同リゾートでは最初の営業再開となる。(佐藤瑞季、三嶋伸一)

     ◇

 芝山町の航空科学博物館は26日、約1カ月半ぶりに再開した。親子連れや航空ファンが早速訪れた。

 千葉市の小学1年の高橋芽生(いぶき)君(6)は、父親の剛志さん(45)と来館。父子で検温や消毒、連絡先の記入を済ませると、「飛行機は全部好き」と航空機の模型の展示に見入った。

 同館は3月2~23日の休館後に再開したが、緊急事態宣言を受けて4月9日から再度休館していた。年間約20万人が訪れる人気施設だが、休館の影響で6万人減り、今後の回復も見通しが立たない状況という。

 同館では、減収による運営資金や修繕費の不足を賄おうと、インターネット上で寄付を募るクラウドファンディングを5月13日に開始。7月末までに1千万円を集める目標で、25日時点で約1757万円が集まったという。

 成田市から夫婦で来た会社員、浦橋一さん(52)も1万円を寄付した一人。開館日に早速駆けつけ、「博物館に時々来ていたので協力しました。再開してよかった」と喜んだ。

 感染予防のため、フライトシミュレーターなどの体験装置や施設の一部の休止は続いているが、6月中の全面再開をめざす。(青山祥子)

     ◇

 県内各地の図書館も26日、続々と再開した。県立中央図書館(千葉市中央区)は85日ぶりに入館できるようになり、八街市立図書館は43日ぶりに本が貸し出しされた。

 県立中央図書館はこれまで郵送で貸し出し対応していた。26日から入館者が直接本を探せるが、①同時入館は最大90人②利用を1時間以内――などの制限をつけた。また、本にウイルスが付いている可能性も考え、紙の本は返却後4日間、ビニールの本は7日間、館内の別の場所で保管し、触れないようにする。

 一方、八街市立図書館は館内には入れるが、窓口対応だけだ。本を借りるには事前の予約が必要で、書架などを自由に歩けるのは6月2日からという。担当者は「多くの本好きの人に利用してもらえるよう感染防止に気を配りたい」と話した。(佐藤瑞季、上田雅文)

     ◇

 25日から分散登校が始まった千葉市内の小学校では、緊急事態宣言が解除されて交通量の増加が予想されるため、子どもたちを交通事故から守ろうと千葉県警千葉中央署が登校時の見守り活動をしている。

 26日朝、千葉市中央区の市立小近くの横断歩道では、6人の署員や白バイ、パトカーが巡回し、「気をつけて渡ってね」と呼びかけた。子どもたちは「はーい」と返事。手をまっすぐに上げて登校した。

 小学1年の大崎珠莉さん(6)は「うれしかった」。付き添った父親の賢吾さん(41)も「一人での登校は事故が心配。とても心強い」と感謝した。同署管内では6月第2週まで延べ60人を配置する。県警は今後、活動を県内全域に広げる予定だ。(福冨旅史)

     ◇

 3月3日から休館していた県立美術館(千葉市中央区)は26日、2カ月半ぶりに再開した。展示室の一部は閉鎖中で、ソーシャルディスタンス(社会的距離)を確保するため、展示室内のソファは3分の1程度に減らすなどの対応をとった。絵画鑑賞が趣味の市原市の山崎文江さん(72)は「待ちに待っていた」と早速、夫と訪問。「館内では感染防止の対応が万全で、安心して楽しめました」と話した。(佐藤瑞季)

     ◇

 県内の各自治体が利用自粛などを求めていた保育園についても、緊急事態宣言の解除を受け、再開が進みそうだ。

 千葉市では、認可保育所全331施設が6月1日から、給食の提供を含め通常通り預け入れが可能になる。市幼保運営課によると、利用自粛に協力した利用者は全体の約7割だった。同課は「一度に散歩に行く人数を制限するなど、可能な限り密集させない対策をして再開させたい」としている。