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 独創的な画風から「奇想の絵師」として評価の高い曾我(そが)蕭白(しょうはく)(1730~81)の作品です。画面中央には、琵琶湖の東岸から望んだ比叡山の雄大な山容、その手前には八王子山が描かれます。

 比叡山中には延暦寺の堂塔、八王子山には日吉大社の社殿がみえます。山麓(さんろく)から湖岸にかけて大津や唐崎、坂本などの町並みが描かれ、唐崎には松、堅田には雁(がん)の群れが添えられるなど近江八景を思わせる名所絵的な要素もうかがえます。現実の風景を描きつつ、もくもくと煙が立ち上がるような比叡山の姿はかなりデフォルメされています。

 奇怪ともいえる比叡山の存在感に圧倒され、遠近法を用いた田畑や細かな線で描かれた建物など細部の表現も秀逸です。山麓に立ち込めたかすみは霊山にふさわしい趣を醸し出し、人影が絶えた町並みは寂寥(せきりょう)感を漂わせるなど、随所に効果的な演出がなされています。

 蕭白は山水画を含む数多くの風…

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