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 各務原市で、地域のつながりをつくる場「わがまち茶話会」がきっかけになり、地域の高齢者が本来は捨てられてゴミになるはずだった端切れ布でマスクを作る輪が生まれている。

 市高齢福祉課によると、マスク作りは、茶話会に市内で裁断加工業を営む男性が参加したことがきっかけ。会には生活支援コーディネーターも参加し、地域の課題を地域で解決することをサポートしている。

 あるとき、男性の工場で発生する端切れ布が話題になった。使い道がない端切れ布は通常、廃棄されている。「お金を出して処分しているが、何か使い道がないか」。そんな問いかけに参加者から「マスクが不足しているから、端切れ布で作ったらどうか」という声が上がったという。

 男性はマスク用に形を整えた端切れ布1千枚を無償で提供。布にはストレッチ性があり、作りやすい素材だったことも後押しした。布をもらった参加者が市内各地でマスク作りを始めたという。

 鵜沼地域の高齢者を地域の人が見守る「近隣ケアグループ」では、マスク作りが自宅でできる介護予防の機会につながるとして、高齢者に声かけ、見守りする際に、マスク型に裁断した布を渡してマスクの作り方を教えている。完成したマスクは22日現在で約700枚に及び、お年寄りに配られるなど、市内各地で活用されている。

 高齢福祉課の担当者は「音頭を取っている方は誰もいないのに、住民の方々が主体となり、それぞれが考えて動かれてマスクが生まれた」と感心していた。(山野拓郎)

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 瑞穂市の紡績会社「加藤繊維」が、柿渋染めの抗菌マスク1千枚を岐阜市へ寄贈した。新型コロナウイルスの感染予防などに役立てるため、同市民病院や保健所で使用するという。

 柿渋には抗菌や抗ウイルス、消臭作用があるといわれている。山県市特産で県の伝統野菜「伊自良大実柿」を青柿の状態で収穫し、汁から柿渋をつくっている。加藤繊維は独自に開発した技術で糸になる前の「わた」に柿渋染めをして糸を織っている。

 一般の柿渋染めとは違い、内部に柿渋が浸透しているため表面が柔らかくて肌触りもよく、洗濯をしても半永久的に効果は持続するという。

 そんな柿渋染めの特徴を生かし、医療現場の最前線で活動する人たちを支援しようと生地を提供。知人の小松広子さんらに縫製を依頼し、約1カ月半かけてマスク1千枚を仕上げた。

 加藤繊維の社員、金子悟さんは「地元産にこだわった。安心して長く使ってほしい」と話す。寄贈した柿渋抗菌マスクの販売予定はないという。(松永佳伸)

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 大垣市の升製造・販売「大橋量器」が升作りの過程で出るヒノキのかんなくずを活用したマスク「hinoki MASUKU(ヒノキマスク)」を発売した。布製マスクの中に、かんなくずで作ったシートを入れることで、森の中にいるような清涼感を味わえるという。

 マスクを着けた時の息苦しさを軽減しようと、同社が製作した。市内の老舗染物店「福田屋」と共同開発した升柄の布を使い、木曽、東濃など国産ヒノキのかんなくずで作ったシートを、水でぬらして内側のポケットに入れて着用すると、ヒノキの香りと加湿で快適に過ごせるという。

 オレンジ、ライトグリーン、グレーの3色があり、大人用マスクとシート10枚、2合升がセットで2530円(税込み)。同市内の「枡(ます)工房ますや」などで販売する。同社の担当者は「深呼吸したくなるマスクでヒノキの香りに癒やされながら、感染予防エチケットに役立ててほしい」と話す。問い合わせは大橋量器(0584・78・5468)へ。(板倉吉延)