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 北アルプス・西穂高岳(2909メートル)への登山客を運んだ新穂高ロープウェイ(岐阜県高山市)のゴンドラが26日、引退した。国内唯一の2階建てで、1998年から運行を続けてきた。新型コロナウイルス感染防止のため、従業員50人だけで別れを惜しんだ。

 ロープウェーの開業50年にあわせ、ゴンドラはリニューアルされる。この日は標高1308メートルの「しらかば平駅」で引退セレモニーがあった。当初は観光客を乗せた最終運行を計画していたが、感染防止のため断念した。

 引退するゴンドラは、しらかば平駅から西穂高口駅までの全長約2・6キロ、高低差845メートルを約7分で結ぶ。運行距離は地球11周分に相当する44万キロで、約898万人を乗せたという。

 乗務歴7年の和田梢(こずえ)さん(27)は「ゴンドラから見えるきれいな山々が好きだった。仲間がいなくなるようで寂しい」と涙をこらえた。同社は今後、オーストリア企業の2階建てゴンドラへの更新工事を進め、7月15日に運行を始める。(山下周平)