正しい手洗い、AIが判定 2千パターン学習で高精度に
あなたの手洗いは合格、不合格? 新型コロナウイルス感染症などを予防するため、厚生労働省が推奨する方法通りに手を洗えているかどうかを判定する技術が開発された。カメラの映像から人工知能(AI)が判定するもので、富士通研究所が26日、発表した。
こすり洗いとして、手のひら→甲→指先・爪の間→指の間、ねじり洗いとして、親指→手首の計6ステップについて、AIが正しい洗い方かどうか、こすった回数、泡の有無を判定する。例えば、10回以上正しいこすり洗いができていれば「OK」と出るが、間違った洗い方や回数不足だと「NG」と赤く表示される仕組みだ。
手洗いは、両手が重なり、泡もあるため、細かい手や指の動きをAIが正確に検出できない課題があった。しかし、手の形やせっけんの種類など約2千のパターンを学習させることで、90%以上の精度に高めることができたという。
新型コロナウイルスの緊急事態宣言が全面解除され、食品工場の稼働や飲食店の営業再開も徐々に始まる見通しだ。富士通の担当者は「今後も一層手洗いが重要になってくる。いろんなニーズがあるだろう」。まずは食品事業者へサービスの提供を始めるという。(石倉徹也)
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