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 関西経済同友会の古市健代表幹事(日本生命保険副会長)は朝日新聞の取材に応じ、2025年の大阪・関西万博について「『ポストコロナ』時代を見据え、分散開催を考えるべきだ」と述べ、1会場に施設と来場者を集中させる開催の見直しを提案した。ほかの地域からでも参加できる新たな方式を検討するとした。

 古市氏は「(新型コロナウイルスのような)感染病の拡大が5年後に起きても慌てない体制を築くべきだ」としたうえ、「未来への実験場という万博本来の意図そのものを体現し、遠隔地でも楽しめる仕組みが必要だ」と指摘。「リモート開催か人を集めるかの2極の議論の間に解がある」と話し、大阪・夢洲を「発信の拠点地」と位置づけて会場などを分散して開催する方針を示した。具体的な方法は、国際会議や株主総会などの「3密」を避ける工夫を参考にするとした。

 誘致を進める統合型リゾート(IR)については、参入意向のあるカジノ大手の業績が感染拡大で悪化。米サンズは横浜市の計画から撤退を発表した。古市氏は「ビジネスに計画の変更はある。(誘致を)やめるのは話が違う」とし、「海外の人に日本を知ってもらい、関西に来てもらうというコンセプトとその必要性に変わりはない」と説明。大阪へのIR誘致は引き続き進める考えを強調した。

 緊急事態宣言の解除後も、「当面は『ウィズコロナ』の生活様式が続く」とし、「関西経済は好調だった分、日本の平均より厳しい落ち込みとなる」と予測。「ポストコロナの新しい生き方や価値が生まれるまで、政府の財政支援などで底支えしながら時間稼ぎをしなければならない」とし、「テレワークやマイナンバーカードの普及などの議論を牽引(けんいん)していきたい」と語った。(福山亜希)