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 中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は28日、香港で反体制的な言動を取り締まる「国家安全法制」の導入に関する決定を採択し、閉幕した。立法権を持つ全人代常務委員会が関連法案の制定作業に着手する。法律は早ければ8月にも可決し、施行される。「香港人が香港を統治する」との原則の下、維持されてきた「一国二制度」は岐路に立った。米国が強く反発しており、米中両大国の対立もさらなる緊張局面を迎えそうだ。

 「決定」は関連法の立法化に向けた基本方針で、賛成2878票、反対1票で採択された。棄権は6票、無効票が1票。閉幕後、会見した李克強(リーコーチアン)首相は「一国二制度を安定させ、香港の長期的繁栄を維持するものだ」と意義を強調した。

 香港の憲法にあたる香港基本法23条は、国家の分裂や政権転覆の動きを禁じる法律を「香港政府が自ら制定しなければならない」と定める。だが、2003年に50万人規模の反対デモが起きるなど、香港市民の度重なる反発により現在まで制定に至っていない。

 決定は、香港政府に「早期の立法化」を求める一方、中国も香港の治安維持に責任を有し、立法権限を持つ点を明確にした。23条を骨抜きにし直接統治に乗り出す手法とも取れるが、全人代常務委の王晨副委員長は「昨年の風波(騒動)で香港の発展が害され、国家安全の危機に直面した。憲法に合致する手続きで、一国二制度は揺るがない」と主張した。

 今後、全人代常務委が立法作業を進めるが、6月に審議が始まれば8月にも可決、成立する可能性がある。決定は法の制定後に香港政府が公布し即日施行する手続きを定めており、香港立法会(議会)による審議の機会はない。

 香港に適用する法律は、15年…

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