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 新型コロナウイルスの影響で苦境が続く宿泊業。インターネットを使った「宿泊」体験や県民向けの格安プランの提供、テレワークへの支援など、コロナ禍を生き抜くための様々な取り組みが進んでいる。(佐藤常敬、八百板一平)

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 5月末まで休業している福井県南越前町の宿泊施設「地域まるっと体感宿 玉村屋」は、インターネットを通して宿の魅力を体験できる予約制の「オンライン宿泊」のプランを提供している。

 「宿泊客」は、オンライン会議システム「Zoom」を使って「チェックイン」し、施設内を案内された後、他の「宿泊客」や地元の人とおしゃべりを楽しむ。約2時間の「宿泊」後に町内産の米などが届くプランもある。玉村屋の運営を担う中谷翔さん(31)は「ツイッターなどで見つけ、宿泊してくれる人も多い。気軽に泊まってほしい」と話す。6月の営業再開後も続ける予定だ。

 県境をまたぐ移動の自粛要請が続く中、県民対象の新たな宿泊プランを売り出す施設も増えている。

 福井県敦賀市の「海辺の宿 長兵衛」は、大人が通常の半額(小学生以下無料)で宿泊できるプランを提供している。敦賀湾を一望できる展望風呂付きの特別室を用意。食事を持ち込むこともできる。

 長兵衛では、新型コロナの影響で宿泊客が激減。地域の需要を掘り起こそうと新プランの提供を決めた。おかみの山本敬子さん(46)は「近場に住む人が敦賀の魅力を再発見するきっかけになれば」と話す。

 在宅勤務の広がりを受け、テレワークへの支援を打ち出すホテルや旅館もある。福井市のホテル「リバージュアケボノ」は、会社員らをターゲットにした日中の利用プランを提供。無料Wi―Fi(ワイファイ)と有線LAN完備で、サウナつき大浴場が無料で楽しめる。お弁当つきのプランもある。担当者は「静かな環境で仕事もはかどるはず」と利用を呼びかけている。

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 福井県美浜町では、町内の宿泊施設や飲食店を支援しようと、インターネットのクラウドファンディングなどで、8月1日以降に使える利用券を販売している。6月26日まで。

 名付けて「美(うま)し美浜♥お店とお宿応援プロジェクト」。町内の有志が実行委員会をつくって呼びかけた。町内13の宿泊施設と、19の飲食店が参加している。

 ウェブサイト(https://camp-fire.jp/projects/view/258384別ウインドウで開きます)や郵便振り込みで、自分が応援したい店を選び、チケットを購入。5千円、1万円、2万円、5万円、10万円のコースがあり、それぞれの購入額の10%増しのチケットが届く。チケットの使用期限は、飲食店向けが2021年8月末、宿泊施設向けが22年8月末まで。資金のみの支援もできる。問い合わせは事務局の若狭美浜観光協会(0770・32・0222)へ。