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 愛知県津島市中心部にある古民家に、週末だけ開くカフェ「まほろば」ができた。古い町並みの雰囲気に魅せられた夫妻が名古屋にあった店をたたんで移ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大で、開店からまもなく営業を自粛していたが再開し、店名のように広く愛されるのが願いだ。

 名鉄津島駅から津島神社へ向かう天王通り沿いにある。築58年木造2階建ての細長い1階部分が店。ふすまで区切り、床の間もある6畳と、4畳半の和室に計三つの卓、12の席がある。営業は金土日曜の11~16時となっている。

 店を開いたのは徳永幸弘さん(60)、美晴さん(60)夫妻。名古屋市瑞穂区の古い長屋の一角で5年半営んでいたカフェ「まほろば」を昨年10月に閉めて、移ってきた。

 名古屋でも週末のみの営業。利益はほとんどなかったが、「自分の料理を出せるカフェを持ちたい」という夢を持っていた美晴さんを、大手通信会社勤務の幸弘さんが支える形で続けていた。住んでいた弥富市から車で約1時間と遠く、仕込みのため前日から泊まり込む日もあったため、新たな場所を探していた。

 津島市の古民家は以前、ゲストハウス(宿泊施設)として使われていたが昨年8月、管理人が運営から手をひき、閉じていたのを美晴さんが見つけた。「古民家は昭和のような空間を感じさせる。何よりも、近くに津島の古い町並みがあるのがいい」と美晴さん。

 店で提供するのは家庭料理。日替わりのランチ(税込み850円)は鶏肉と野菜の豆乳煮、さつま芋のレモン風味煮など6点。「材料は国産」「添加物の使用は極力抑える」が方針。かつて子どもがアトピーに悩まされたため、食事に工夫を重ねていた。その思いが高じて理想の料理を提供する店を開くことにつながった。飲み物と一緒に出すお菓子もいずれも手作りだ。幸弘さんも自家焙煎(ばいせん)をしたコーヒー(同400円)を出すなど店の切り盛りを手伝う。

 3月末、開店した矢先に新型コロナウイルスが感染拡大。営業自粛の対象ではなかったものの4月11日から休業した。開店直後は客でにぎわった店も5月23日の再開初日は1組、24日は2組だった。夫妻は「外出を控えるムードもあり今は仕方がない。地道に続けて、ゆっくりくつろげる場所だと知ってもらえるようにしたい」と話している。

 催事用に貸すことも計画しており、問い合わせは、カフェまほろば(050・3475・5431)。(臼井昭仁)