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 「党員獲得目標」を達成できなければ、次期衆院選で比例復活の可能性はなくなる――。党員減に頭を悩ませる自民党が、こんな引き締め策を検討している。ただ、二階俊博幹事長が旗を振っているものの、コロナ禍で地元入りが制限されている所属議員からは戸惑いの声も漏れる。

 自民が所属国会議員に求める党員獲得の年間ノルマは1千人。党幹部はノルマ未達の衆院議員について「(小選挙区で)公認しても比例名簿には入れない」と話す。名簿に載らなければ、小選挙区で落選した公認候補は、比例区で復活当選する可能性を閉ざされる。

 自民は2014年、「党員120万人」の目標を定めた。党員数は政権復帰の翌13年から前年比増が続いていたが、昨年は前年比1・3%減の108万6298人にとどまり、7年ぶりの減少に転じた。

 二階氏は今年3月、党大会に代わる両院議員総会で「7年ぶりの減少は大変残念だ。元の数字に即刻回復し、120万党員を達成するように特に努力をお願いしたい」と指示。「党員獲得に幹事長は並々ならぬ思いを持っている」(二階氏周辺)とされ、これまで党員獲得数の上位・下位議員の実名を公表するなど党内に努力を迫ってきた。

 衆院任期が来年10月に迫り、選挙に向けて地盤固めを促す狙いだが、二階氏の繰り出す「ムチ」に党内では困惑も広がる。新型コロナウイルスの感染防止のため、党所属議員は地元入りの自粛を求められており、若手議員は「集めなきゃしょうがないが、状況が落ち着かないと動けない」と漏らす。(河合達郎)