拡大する写真・図版解雇撤回を求める美々卯の従業員ら=2020年5月22日午後3時22分、東京・霞が関の厚生労働省、佐藤英彬撮影

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 国内雇用にも新型コロナウイルスの影響が鮮明に表れてきた。緊急事態宣言で経済活動が止まった4月、有効求人倍率と完全失業率は共に悪化が進み、休業者は過去最多まで急増。5月以降はさらに経済・雇用への打撃が加速しており、専門家は「本当の危機はこれから」と警鐘を鳴らす。

新規求人数は過去最大の下げ幅

 厚生労働省の29日の発表では、求職者1人に求人が何件あるかを示す有効求人倍率(季節調整値)は前月より0・07ポイント低い1・32倍で、4カ月連続で下がった。就業地(実際に仕事をする場所)別では全国で1倍以上だが、求人票などの受理地別では、沖縄県が0・91倍に悪化。2016年9月以来、3年7カ月ぶりに1倍を割る地域が現れた。

拡大する写真・図版有効求人倍率と完全失業率の推移

 新型コロナは、宿泊や飲食サービスなど多くの産業の採用意欲をそいでおり、全体の新規求人数は前月比22・9%減。統計を始めた1963年以降で、過去最大の下げ幅だった。

 総務省が29日発表した4月の完全失業率は2・6%で、前月比0・1ポイント上昇。完全失業者は178万人で前月から6万人増えた。雇われて働く人は5582万人(原数値、役員除く)と前年同月より34万人減った。正社員は増えたが、非正規の働き手が前年同月より97万人減り、このうち女性が71万人と男性の3倍近くを占めた。外出自粛などで求職活動を控えた人も多かったとみられ、「数値上、悪化は小幅にみえるが、実態はもっと悪いとみるべきだ」とニッセイ基礎研究所の斎藤太郎・経済調査部長は指摘する。

 会社から仕事を休まされた人や事業を休んだ自営業者などの休業者は597万人に。前年同月より420万人多く、リーマン・ショック直後のピークだった153万人の約4倍に上り、過去最多を記録した。これらの人たちが職場に戻れなければ、さらに雇用情勢は悪化してしまう。(滝沢卓)

5~6月、大量に雇い止め・解雇のおそれ

拡大する写真・図版解雇や雇い止めが5月に急増

 新型コロナの影響で解雇や雇い止めをされたり、その見通しがあったりする人は5月に急増している。厚労省によると28日時点で1万5823人で、5月だけで約1万2千人も増えた。さらに6月末で3カ月間の派遣契約が切れる人が、5月末に大量に雇い止めを告げられる可能性も指摘されている。

 目立つのは、休業した飲食店な…

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