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 米大統領選の民主党候補に事実上決まっているバイデン前副大統領は29日、デラウェア州の自宅からオンラインで演説し、米中西部ミネソタ州で黒人男性が白人警官の暴行によって死亡した事件について「いまこそ我々は不都合な真実をきちんと調べ、この国の深い傷を直視するべきだ」と述べた。米国が抱える、人種差別問題に正面から取り組む必要を訴えた。

 バイデン氏は演説の中で、犠牲となったジョージ・フロイドさんの家族と会話を交わしたことを明らかにし、「我々はだれも黙っていることはできない。『息ができない』という言葉を我々はもはやこれ以上聞くことはできない」と語った。また、「いまは扇動的なツイートをしているときではない。暴力をあおるときではない」と述べ、デモ隊への射撃を示唆したトランプ大統領を批判。「いまは国家危機であり、本当のリーダーシップが必要だ。リーダーシップが人々を対話の席に着かせ、組織的な人種差別を根絶することができる」と語った。

 オバマ前大統領も29日、フロイドさんの死亡についての声明を発表した。「パンデミックと経済危機が我々を取り巻くなか、『いつも通りの生活に戻りたい』と望むのは自然だ。ただ、何百万人もの米国人にとって、『いつも通り』というのは、人種によって異なる扱いを受けることであると忘れてはいけない」としたうえで、「これは2020年のアメリカで『いつも通り』であってはならない」と記した。(ワシントン=園田耕司)