出産3日後に議会、ずっと痛み止めを…38歳市議の吐露
上月英興
1年前、一人の女性議員が初めての出産から3日後、議会に出席した。伊藤香織・山形市議(38)。新型コロナウイルス対策としても世界で広まる「オンライン議会」が認められていたなら、伊藤さんは車いすに乗って議場に向かう必要はなかった。
――伊藤さんは、妊娠9カ月だった昨年4月の市議選で4選。翌5月14日、第1子の男の子を産んだ。予定日より12日早かった。
出産で万が一、議会に出席できなくなるかもしれないので、事前に調べたり話し合ったりしましたが、市議会単独でできることはないという結論に至りました。憲法の条文解釈も関わる難しい話で無理だべ、といった話でした。
出産前日の夜、おなかが痛くなり、入院セットにはスーツや靴など仕事道具も詰めて病院に行きました。医師の勧めで、急きょ麻酔を打って帝王切開。朝5時ごろに生まれました。
――3日後には、正副議長を選出する、改選後初の臨時議会が控えていた。
ずっと痛み止めを打っていて…