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 宮崎市フェニックス自然動物園で飼育され、池のコイに餌をやるような姿で愛されたメスのコクチョウ「ハナザワさん」が死んだ。休園中の出来事で、竹田正人副園長(61)は「人気者がいなくなり、とても寂しい」と別れを惜しんだ。

 動物園によると、ハナザワさんは2003年10月、旭山動物園(北海道)から移ってきた。飼育エリア近くにいたワオキツネザルの群れにサザエさん一家の名前を付けたことにちなんで名付けられた。

 「コイに餌をやる習慣」は動物園に来てすぐに始まった。実際は穀類にキャベツの千切りを混ぜた餌をのみ込みやすくしようとくちばしを池の水につけたときに、餌を食べようとコイが群がるというもの。生き物同士の愛情を感じさせるような光景が話題になり、来園者がSNSで動画や写真を投稿するたびに反響を呼んだ。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、休園していた4月19日朝、飼育員が飼育エリアで息をしていないハナザワさんを発見した。老衰死だったという。動物園は5月25日に再開。飼育エリアには悲報を知った来園者から届いた花束が供えられている。(高橋健人)