数学界の「異世界転生」 スーパー乱数に魅せられた職人

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勝田敏彦
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現場へ! 乱数の世界へようこそ②

 埼玉大学教授の内田淳史(うちだあつし)(47)は「物理乱数」の分野で先端を行く一人だが、コンピューターでつくる「疑似乱数」で世界的に知られた職人が日本にいる。

 広島大学の数学者、松本真(まこと)(55)だ。

 山陽新幹線東広島駅からタクシーに乗って15分ほど。丘の上に松本の研究室はある。松本は、自分の弟子であり共同研究者でもある愛媛大学准教授の原本博史(はらもとひろし)(39)と一緒に出迎えてくれた。

 研究室に入って驚いたのは、ベッドとふとんが置いてあることだった。自身がかつてぜんそく持ちだった経緯もあり、寝ながら計算することが多いからだという。

 東京・杉並生まれの松本は…

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