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 喜劇の女王、仲田幸子さん(87)の活動の舞台だった那覇市松山の「仲田幸子芸能館」が31日、閉館し、約38年間掲げてきた看板を下ろした。入居するビルの老朽化による取り壊しに伴うもの。最終日にはファンが数多く詰めかけ、エネルギーと人情味あふれるステージとの別れを惜しんだ。

 午後8時に姿を見せた仲田さんは集まったファンの握手攻めに遭いながら「寂しくなるから、またやりたいさ。お客さんを喜ばすのが私の生きがいだから」とひとこと。いったんマイクを持つと、50人余の観客を前に「コロナはみんな私がたっぴらかしました(やっつけました)」「生きてる間は死にません」と「サチコー節」で笑いを誘い、「ハイサイおじさん」などの歌を踊りを交えて披露した。

 芸能館前では旧知の団体がエイサーや獅子舞などの演舞で仲田さんをねぎらった。舞踊を披露した新崎出さん(33)は「本当に尊敬する存在。私たちも見習って精進したい。長い間お疲れさまでした」と話した。

 芸能館は1982年、那覇市久茂地に開館し、2008年に現在の場所に移転した。その間、仲田さんは年間365日ほとんど休みなく舞台に立ち続けた。

 仲田さんは19年9月に沖縄市で開かれた敬老の日公演で、座長を務める劇団でいご座の活動をいったん終了。その後、芸能館で引き続き公演を行ってきた。

 仲田さん個人の芸能活動は今後も継続する。(沖縄タイムス)