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 1日、東京など5都道県を除き、県外との往来自粛要請が解除された。山形県尾花沢市の銀山温泉は約2カ月ぶりに営業を再開した。この日から部活動や給食を再開した学校もあり、感染予防に注意を払う「新しい生活様式」での暮らしが始まっている。

 4月10日から温泉街全体で営業を自粛していた銀山温泉(尾花沢市)は1日、約2カ月ぶりに営業を再開。銀山温泉のホームページ(HP)で各旅館の取り組みを公表するなど、感染予防を徹底した上での再出発となった。

 この日、温泉街には朝から各旅館の従業員らが笑顔で行き交いながら、久しぶりとなる宿泊客の受け入れ準備を進めていた。

 銀山温泉組合によると、宿泊客には出発前の検温を呼びかけ、来訪時には旅館内でも検温を実施。また滞在中はマスク着用や手指の消毒の徹底をお願いする。

 受け入れる旅館側も、受け付けに透明シートを設置したり、入り口や客室などに消毒液を配置したりした。従業員が宿泊客の部屋に入る機会を減らすため、寝具を事前に準備しておく旅館もあるという。

 こうした対策は、12の旅館ごとにHPで確認できるようにした。また、温泉街にある11の商店や飲食店についても、レジの透明シート設置や定期的な換気などの対応を紹介している。

 銀山温泉には年間約40万人が訪れ、うち9割ほどは県外からだという。同組合の脇本英治組合長は「感染拡大防止の取り組みを温泉街全体で徹底しながら、お客様を笑顔でお迎えしたい。お客様の安心・安全を第一に、私たちにできる対策は全部、進めていく」と話した。(江川慎太郎)

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 県立学校では、1日から部活動が本格的に再開した。ただ現段階で、活動できるのは平日が週2日で1日2時間まで、土日はいずれかのみと制約も多い。

 山形工業高(山形市)の剣道部は密集を避けるため、部員25人を3グループに分け、別々の場所で練習。生徒たちはマスクを着け、道場を換気しながら、声を出さずに稽古に励む。飛沫(ひまつ)感染を防ぐため、向かい合っての練習は控え、素振りが中心だ。

 夏の県大会やインターハイは中止が決まっているが、3年生は1学期が終わるまで後輩たちと部活を続けるという。部長の柏倉陽生(はるき)さん(3年)は「久しぶりに全員で集まって稽古ができて楽しい。ただ早く防具を着けて試合ができるようになれば」と話す。

 水泳部は一度に更衣室を使う人数を制限。水球競技の部員たちは接触が生じる練習を避け、パスやシュートの練習に打ち込む。キャプテンの村岡伯虎(はくと)さん(3年)は「久しぶりの練習で体が鈍っているのを感じる。対人の練習はできないが、今は個人の実力を上げるときだと思って頑張りたい」と語った。(鷲田智憲)

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 米沢市の市立小中学校では1日、給食が再開した。この日のメニューは、米沢牛を使った牛丼。「初めての給食でおいしい米沢牛を食べて、これからの学校生活を元気に過ごしてほしい」との思いを込めた。

 米沢牛の市場でのセリ価格が低迷を続けていることから、消費拡大につなげる狙いもある。市は今年度、米沢牛の給食を計3回出す予定で、事業費966万円を予算化している。

 この日は小中学生と教職員計6700人分として、米沢牛を計300キロ準備した。市立北部小では、中川勝市長らが1年生計64人が給食を食べる様子を見守った。感染防止のために児童らは前を向き、食事中の会話も控える光景に、市長らは「ちょっと寂しい感じだね」。それでも、事前に米沢牛について教わった児童は「おいしい」と喜んでいた。(石井力)