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 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は1日の記者会見で、トランプ米大統領が新型コロナウイルスへの対応を理由にWHOからの脱退を表明したことに関連し、世界の公衆衛生の向上に米国が果たした役割を評価したうえで「この協力関係が続くことを願っている」と述べた。

 テドロス氏は会見の冒頭発言でこの件に触れ、米国の「強力かつ協力的な取り組み」は世界への恩恵になってきたと強調。「米国や米国民の世界の保健への貢献と寛大さは計り知れない」と評価した。

 脱退について米国から通知があったかどうかを問われると、トランプ氏が5月29日に行った記者会見での発表が「唯一の連絡」だと述べた。脱退の手続きを問う質問には答えなかった。

 米国とWHOの関係をめぐっては、トランプ氏が5月18日に「30日以内に大幅な改善に取り組まなければ、加盟も見直す」とWHOに要求。自ら設定した期限を待たずに29日、「(WHOは)中国が完全に支配している。改革を求めたが、彼らは動くことを拒んだ」などと主張し、脱退を表明した。(ウィーン=吉武祐)