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 日本救急医学会や日本感染症学会など4学会は1日、今夏の熱中症予防のための共同提言をまとめた。外出の自粛やマスクの着用など、新型コロナウイルスへの感染予防が必要となることを踏まえたもので、暑さが本格化する前のいまの時期からの準備が必要としている。

 エアコンを使う際は室温を保つために窓を閉めたままになりがちだが、提言では、感染予防のためにはこまめに換気することが必要と指摘。マスクの着用は体への負担も大きいため、はずして休憩することも大切とし、はずすときは周囲の人から離れることを勧めた。また、マスクをしていると口の渇きを感じにくくなるため、水分補給を意識することが重要、とした。

 ほかに、少しずつ体を暑さに慣らす▽熱中症のリスクが高い高齢者などと頻繁に連絡を取り合う▽日ごろから体温を記録し、体調管理を心がける――ことを提言した。

 新型コロナの患者は受け入れ先が決まるまで時間がかかる場合がある。日本救急医学会の嶋津岳士代表理事は「熱中症は新型コロナと症状の見分けがつきにくい」と説明。治療のタイミングが遅れる恐れもあるため、いつも以上に予防を心がけるよう呼びかけた。日本感染症学会の舘田一博理事長はマスクの着用について「感染をおさえるためには重要だが、熱中症のリスクを上げてしまう。メリハリをつけて使ってほしい」と話した。共同提言には、ほかに日本臨床救急医学会、日本呼吸器学会が参加している。

 消防庁によると昨年、全国で約7万1千人が熱中症で救急搬送された。65歳以上の高齢者が52%を占め、発生場所は住居内が38・6%で最も多かった。死者は126人だった。(野口憲太)