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 新型コロナウイルスに感染したかどうかを調べるPCR検査について、厚生労働省は2日、検体として唾液(だえき)を使うことを認めると発表した。発症から9日までの人が対象で、公的医療保険も使える。これまでの鼻の奥の粘液を採る方法に比べ、痛みがなく検査時の感染リスクも少ない。検査数の増加につながると期待する声もある。

 これまでは看護師ら医療者が鼻の奥の粘液を綿棒でぬぐっていたが、採る際にせきやくしゃみをされるなど感染する危険があった。そのため、採取できる場所は感染対策ができている「帰国者・接触者外来」などに限られてきた。

 唾液は自分で容器に入れるため危険が少なく、一般の病院や診療所でもPCR検査が可能になる。検査のための人材確保も負担が減る。感染防護具も、鼻の奥の粘液ではフェースシールドや長袖ガウンが必要だったが、唾液では医療用マスクと手袋で済む。

 厚労省の研究班が発症14日以内に採取された88症例の鼻の粘液と唾液を調べたところ、9日以内の検体では、判定の結果がほぼ一致するなど精度に問題がないことがわかった。

 東京都の小池百合子知事は2日、「できるだけ早く導入してほしいと国に伝えていた。実現することはうれしく思う」と述べ、導入する意向を示した。

 内田勝彦・全国保健所長会長は「鼻やのどの奥から検体をとると感染リスクが高まり、検体採取できる医療機関が限られていた。唾液でPCR検査ができることで感染リスクが減り、多くの医療機関で検体が採取できる可能性があり、検査の数が増えることも期待できる」と話した。(姫野直行、後藤一也)