菅長官「周知の必要はない」 検事長定年延長の解釈変更
相原亮 三輪さち子
東京高検の黒川弘務・前検事長の定年延長をめぐる問題で、政府は2日、従来できなかった定年延長を可能にする法解釈変更を公表していなかった理由について、「国民生活への影響等がないと考えられたことから、その時点でその旨を国民に周知することはしなかった」とする答弁書を閣議決定した。立憲民主党の蓮舫参院議員の質問主意書に答えた。
菅義偉官房長官は同日の記者会見で、「国民生活への直接の影響の有無やその程度を総合的に勘案して判断されるもの」と指摘。その上で「今回の解釈変更のような人事制度にかかわる事柄については、必ずしも周知の必要はないと考えている」と述べて判断に問題はないとの認識を示した。
解釈変更をめぐる政府の説明は、野党などから「黒川氏の定年延長を正当化するため、後付けで解釈変更したことにしたのではないか」と疑問視されている。
政府は1月31日、国家公務…