拡大する写真・図版桂米団治=2020年6月1日、大阪市西成区の動楽亭

[PR]

 コロナ禍で休止を余儀なくされた寄席が、ついに復活した。1日に動楽亭(大阪市西成区)が83日ぶりの再開。感染防止に気を配りつつ、ともに笑い、涙する生の高座が帰ってきた。

感染防止のために

 「安心して落語を聴ける状態を作る。政府のためじゃない。お客さんのためにやってんねん」。席亭の桂ざこばが所属する米朝事務所の社員は、午前から準備に取りかかりながらこう思いを口にした。

拡大する写真・図版間隔をとって並べられた椅子=2020年6月1日、大阪市西成区の動楽亭

 お客は定員の3割の30人に制限。椅子は間隔をとって並べ、大阪府が導入した「大阪コロナ追跡システム」のQRコードも掲示。中入り休憩前にも換気の時間を作るなどして再開にこぎ着けた。

動楽亭昼席
6月の昼席は20日まで。2500円(当日のみ)。

拡大する写真・図版昼席は、来場者が開場を待つ位置も間隔をとって指定されていた=2020年6月1日、大阪市西成区

 昼席の開演は午後2時。正午前には大阪府八尾市の訪問ヘルパー井谷桂子さん(48)が一番乗りした。「仕事は休み。今日から開くって聞いて、行きたくて」と声を弾ませた。開場を待つ列も密にならないよう立ち位置が指定され、マスク姿で検温、手指の消毒を済ませて会場に入った。

ざこば席亭「笑たらあきまへん、ツバが飛びます」

拡大する写真・図版あいさつする桂ざこば=2020年6月1日、大阪市西成区の動楽亭

 久々の寄席は、ざこばの挨拶(あいさつ)で始まった。「笑(わろ)たらあきまへん。ツバが飛びます」。どことなく硬い雰囲気のなか、新型コロナウイルスを逆手に笑わせ、和ませる。マクラでコロナに触れる演者も多かった。「落語をみなさんの前で申し上げるのは当たり前ではなかった。非常に有り難いことやったんやなと思い直しました」(桂小鯛)

 仕事のなくなった状況をボヤいたりネタにしたり。中入り後に高座に上がった桂雀喜(じゃっき)は「基本的にコロナ前から自宅待機が多い芸人でございまして……ちょっと間隔が長いかな、ぐらいで」と自虐的に笑いを取った。

胸に響いた「子は鎹」

拡大する写真・図版トリの桂米団治。「子は鎹」を披露した=2020年6月1日、大阪市西成区の動楽亭

トリは米団治
トリを飾った米団治は「子は鎹」。久々の寄席、特別な思いで涙したお客さんもいました。

 高座勘の鈍りをみじんも感じさ…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。

980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら