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 新型コロナウイルス対策で国が1人10万円を配る特別定額給付金を巡り、各地で事務作業が混乱する中、愛知県大府市では3日に申請世帯の96%、対象世帯の83%に上る3万3千世帯への支給を終える。単純に見えるが、申請書の早めの郵送が早期の給付にこぎ着ける歯車となった。

 給付措置を盛り込んだ補正予算案の閣議決定から3日後の4月23日、市は各課の職員43人を集めて対策チームを発足。同30日から5月2日に、申請書類を全約3万9800世帯(人口約9万3千人)に郵送した。

 5月1日からオンラインでの申請を先行して受け付けたが、出足の3日間は277件と少なめ。郵送した書類が各世帯に早く届いたため、経験のないオンライン申請が見送られたようだ。5月7日から受け付けた書類での申請は3日で2万4473件で、対象世帯の6割から届いた。マイナンバーカードを巡る窓口の大きな混乱もなかった。

 住民基本台帳を基に世帯情報を入力したバーコードを市職員が独自に作成。あらかじめ申請書に印刷していたため、書類が届いた後の照合作業なども素早く処理できたという。

 また、新型コロナウイルスで臨時閉館した公民館など、17カ所の公共施設を書類申請の「相談所」とした。記入や必要書類のコピーなど、書類の作成を手伝った。

 作業場の掲示板には、「迅速な対応 誠にありがとうございます」「お体に気をつけて」など、たくさんの付箋(ふせん)が貼られている。返送された申請書に市民が貼ったものだ。職員への感謝や激励の言葉に、市の担当者は「みんな励まされました。それが早い給付、好循環につながったと思います」と話す。

 県内で人口と世帯がほぼ同規模の日進市(給付対象は約3万7700世帯、約9万1900人)では、5月1日からオンライン申請を受け付け、書類の郵送は5月18日から。5月28日現在、1268件の給付を終えているという。(嶋田圭一郎)