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 富山県魚津市のブドウ畑で、数ミリほどの小さな花が咲き始め、かすかな甘い香りを漂わせている。ブドウ農家にとっては1年で最も忙しい季節の到来だ。

 この時期は、1本の枝から2~3個つく房のうち、1個だけ残して余分な房をハサミで切り落とす「摘房」、残した房からつきすぎたつぼみを手でしごき落とす「房作り」に追われる。いずれもつぼみがついてから開花前までに終える作業で、一日中ブドウ棚の下の立ち作業が続く。

 同市の北東部、観音平と天神山の2地区では、西布施ぶどう組合の十数戸のブドウ農家が計約6ヘクタールのブドウ畑を経営している。約1ヘクタールでキャンベルやバッファロー、巨峰など十数品種を栽培している古川仁一さん(74)は「今年は4月の低温で、品種ごとに開花期がずれてくれたんで作業が順調に進められる。暖かくていっぺんに咲く年は、夜明けから日暮れまでたいへんなんだよ」と笑う。(高津守)