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 全国指折りのバーテンダーたちが集まるカクテルの街・宇都宮。新型コロナウイルスの逆風は大打撃となった。休業要請は解除されたが、市内のバーは再開後も客足が戻っていない。街の灯を消すまいと、どの店も懸命だ。

 30店が加盟する「宇都宮カクテル倶楽部」は生き残り策を打ち出した。5月中旬から始めたのがクラウドファンディング。3千円から10万円までの寄付に応じて、1割増しの金券(1枚1100円分)が返礼品として贈られる。6月28日まで受け付ける。

 金券は7月1日から年末まで倶楽部加盟店で使うことができる。お気に入りの店を指定して応援し、その店だけで使える金券をもらうことも可能。支援額の33%分を金券、残りを30店の支援金として均等に分ける寄付もある。

 代表の武内博さん(47)は「1割増し分は店側の負担だが、お客さんの足を戻す動機づけにしたい。何もしないよりはいい」。3月以降、「自粛」が夜の街を襲った。県の要請以前から休業に入った店もある。「3、4月は年内でも数少ない繁忙期なのに、加盟店の売り上げは平均で8~9割落ち込んだ」

 武内さんの「HIRO:Z」は5月14日に営業を再開した。「感染対策で『密』を避ければ、それだけ売り上げは減る。一度だけの給付金や協力金ではどうにもならない店が多いのではないか」

 宇都宮が「カクテルの街」と呼ばれるのは、全国大会で優勝経験がある腕利きのバーテンダーが多いからだけではない。「舌や目の肥えた常連客が多い地域性にも支えられている」と武内さん。「この文化を守るためにはお客さんに戻ってきてもらうしかない。コロナ禍が落ち着くまで店を存続させる必要がある」と支援を呼びかけている。

 クラウドファンディングのホームページ(https://camp-fire.jp/projects/view/275551別ウインドウで開きます)。(中村尚徳)