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 台風・豪雨シーズンを控え、千葉県内の自治体が新型コロナウイルス対策をした避難所対応を進めている。新型コロナ感染者(軽症者)やその家族には専用の避難所を設けたり、従来の避難所でも避難者の間隔を空けたり。避難所環境の改善にも結びつきそうだ。

 市川市は、自宅療養中の軽症者や同居者に専用の避難所を用意する。市施設を活用する予定で、個室を用意。保健所から軽症者側に呼びかけてもらい、避難情報が出たらすぐに避難してもらう。食事や身の回りのものは各自で用意してもらい、自力避難が困難な人には保健所の協力を得て搬送する。

 一般の避難所でも、避難者が互いに2メートルの距離をとれるように、あらかじめ2メートル四方のマス目をテープで示し、通路部分を含めて1人当たり6平方メートルのスペースを確保する。これまでは同2平方メートルしか確保できなかった。

 市の防災計画は、市内約90カ所の避難所で最大4万7千人の受け入れを想定してきたが、避難所で間隔をとると収容人数は1万数千人にまで減るという。このため、安全な場所に住む親戚宅への避難や在宅避難も呼びかける。

 千葉市は1日に避難所開設運営方針として、避難所の密集回避のため、在宅避難を最優先に位置づけた。土砂崩れなどの恐れがない地域では、自宅2階などへ避難を呼びかける。

 ホテルなど、市内の民間宿泊施設も積極的に活用する。今後、災害時応援協定を拡充する際に、ホテル側と協力を協議するという。

 従来の避難所についても、学校が避難所の場合、これまでの体育館だけでなく教室なども活用して最大限のスペースを確保できるように努める。

 避難所で避難者が体調を崩すケースもある。避難所入り口での検温や消毒、保健師らの検診が必要になるほか、避難者の隔離も重要だ。

 市川市や流山市は避難所内で使える簡易テントを用意する。

 流山市は新型コロナ蔓延(まんえん)下で災害が発生した場合を想定し、テント600張を整備することを決めた。家族4人が独立して寝泊まりでき、天井までの一体構造型。避難所内の飛沫感染防止も期待できるという。

 流山市は、江戸川と同水系の坂川に囲まれ、市内の約2割が国のハザードマップで「浸水想定区域」になっており、実際に昨年10月の台風19号の際は市内36カ所の避難所に計約650人の市民が避難した。市防災危機管理課は「避難所での混乱を避ける対策が必要」としてテントの整備を急ぐ方針だ。

 テントは縦横高さ、それぞれ約2メートルの立方体。費用は1張税込み5万5千円という。600張分の費用3300万円は一般会計当初予算の予備費を充てる。(三嶋伸一、重政紀元、青柳正悟)