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 新型コロナウイルスの影響で中止となった今夏のインターハイと県高校体育大会。県高校体育連盟が競技ごとに代替大会を開くことを検討している。中止となった32競技のうち、先月25日時点では15競技が開催する方向だ。

 代替大会は、多くの県立高で部活動が8日から再開することを受け、練習期間を考え、7~8月ごろに開催を検討。選手や関係者の感染を防ぐため、長距離の移動や宿泊を極力避ける。競技によっては地区大会のみで開催したり、競技時間を短縮したりする。

 一方、サッカーや相撲など12競技は実施しない方針。選手同士の接触が多いことなどが理由という。定時制通信制大会も開かれない見通しだ。

 県高体連は今月中に、感染防止策を盛り込んだ代替大会のガイドラインをまとめ、各競技の開催の可否を決める見通し。県高体連の担当者は「最後の夏を迎える3年生のためにも感染防止対策を徹底し、少しでも大会の場を準備したい」としている。

 高校野球については、夏の全国選手権大会、地方大会ともに中止となったが、県高校野球連盟は独自の大会を開催する方針。県高体連が管轄する冬季競技の駅伝、ラグビー、スキー、スケートは通常通り開催の予定だ。(飯島啓史)

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 2日、夕日の差し込む福島市の信夫ケ丘競技場で、県立橘高の陸上部員ら約20人が自主練習に励んでいた。その中の一人、斎藤陸君(3年)は100~250メートルの短距離を息を切らし、何度も走り込んだ。

 今夏、専門の100メートルと200メートルでインターハイへの出場を目指していた。小学校から陸上を始め、昨夏は念願のインターハイ予選に出場。今年の「最後の夏」に向けて厳しい練習を積み、200メートルのタイムを着実に縮めてきた。目標は、志望大学の体育推薦への出願条件である、全国大会ベスト16だった。

 しかし、4月にインターハイの中止が決定。夢見てきた舞台と、描いてきた進路のチャンスを失った。県大会も中止に。「大会も推薦も、負けて終わるなら仕方ないと思う。だが目標に挑戦すらできないなんて……」と唇をかんだ。

 今は悔しさをバネに、ほかの部員たちと自主練習に励む。10月に開かれる予定の国体でのベスト16を見据えながら、一般入試の勉強にも取り組む。

 陸上競技は、7月に替わりの地区大会、8月に県大会の開催が検討されている。斎藤君は「県で大会をやってくれるならうれしい。去年の自分を超えるためやってきたことの成果を出したい」と前を向く。

県高体連各競技の代替大会の検討状況

(5月25日現在)

◇地区大会のみ検討

テニス、卓球、弓道

◇県大会のみ検討

バレーボール、ソフトボール、馬術

◇両方を検討

陸上競技、バドミントン

◇大会の形は未定だが、開催を検討中

ソフトテニス、ハンドボール、体操、ボクシング、アーチェリー、カヌー、ライフル射撃

◇実施しない

サッカー、相撲、柔道、空手道、ボート、登山、軟式野球、フェンシング、レスリング、ホッケー、ヨット、なぎなた

◇未定

バスケットボール、剣道、水泳、自転車競技、ウェートリフティング