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 ロシアのプーチン大統領は2日、どのような場合に核兵器を使用するかを定めた文書「核抑止の国家政策の基本」に署名した。ロシアや同盟国に対して弾道ミサイルが発射されたと信じるに足る情報が入った時点で核兵器を使用。通常兵器による攻撃でも国の存在が脅かされる場合は核兵器で反撃できるとしている。

 文書は同国の核戦略の基本文書のひとつで、タス通信によると2010年に策定された同種の文書を更新する内容。10年版は公表されていなかった。

 文書は核抑止力について「潜在的な敵に対しロシアを攻撃すれば報復が避けられないことを理解させる」ことが目的で、「どんな状況でも敵に耐えがたい損害を与える戦力と手段を持つことによって成り立つ」と定義。核兵器を使用するケースに領土に対する攻撃のほか、「機能を失えば核による報復が不可能になるような重要な拠点に敵が迫った場合」も含めた。

 米国のトランプ政権は核使用のハードルを下げる小型核兵器の開発を打ち出し、中距離核戦力(INF)全廃条約から脱退して地上発射型ミサイルの配備を急いでいる。文書の公表は、そうした動きを牽制(けんせい)する狙いがあると見られる。(モスクワ=喜田尚)