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 府県をまたぐ移動の自粛要請が一部地域を除いて解除され、長距離を走るバス会社も運行再開へと動き出した。「3密」のイメージを払拭(ふっしょく)しようと、新型コロナウイルスの感染防止対策に工夫を凝らし、利用客は徐々に戻りつつある。だが観光需要などはいまだ見込めず、多くの会社が採算割れに頭を悩ませている。

 2日午前、大阪市北区にあるバスターミナル。同市に本社を置く高速バス大手「WILLER(ウィラー)」の広島行きのバスは、利用客同士が一定の間隔を確保できるように定員を通常の半分の20人に減らし、12人が乗車した。移動自粛の解除を受けて帰省するという京都市の男子大学生(18)は「厳重な対策で安心。新幹線より安いのが一番」と話した。

 同社は4月4日から各地を結ぶ297便全てを運休していたが、今月1日から7路線22便の運行を再開。その前提として感染防止対策の徹底を図ることにした。乗車時には乗務員が利用客に手指の消毒を促し、体温を測る。席は窓側のみの販売で、運行中も外気を取り込んで車内の空気を入れ替える。客は乗車中もマスクを着用するようにし、席には使い捨て式のフェースカバーも付けた。

 4、5月のバス事業の売上高は前年比99%減。運行を再開したが、最初の2日間の状況は採算ラインに遠い結果となった。乗車率は約7割だったが、通常の定員ベースに戻すと半分の35%前後。広報担当者は「まずは安心して乗ってもらうことから始めたい」と説明し、現在のやり方で6月末まで運行する予定という。

 西日本ジェイアールバス(大阪市)も1日から京阪神から首都圏に向かう高速バスの運行を再開した。同日の乗車率は通常定員の3割程度。採算ライン6~7割には及ばなかった。

 再開はまだ高速バス全体の3割弱にとどまる。「観光客はすぐには戻らない」(担当者)として、観光地をつなぐ路線の多くの再開が未定だ。同社の売上高の7割が高速バス事業で、利用客が回復しないままだと業績悪化が避けられない。

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