偽の投資話「コロナの今なら…」被害者が明かす周到手口

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真田香菜子 多田晃子
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 偽の投資話を持ちかけて顧客から金をだまし取ったとして、不動産会社元社員で千葉県市川市の男が詐欺容疑で逮捕、起訴されていたことが、捜査関係者への取材でわかった。千葉県警は4日にも男を同容疑で再逮捕する方針。逮捕は3回目で、県警は、男が東京都などの約20人に投資詐欺を繰り返し、被害額は1億数千万円に上るとみている。

 起訴状などによると、逮捕、起訴されたのは、不動産業のシノケングループ(福岡市)の子会社で、投資用マンション・アパートの販売を手がけるシノケンハーモニーの元社員の無職小林一真容疑者(34)。小林容疑者は3月9日~4月7日ごろ、同社在籍時の顧客だった県内の男性(当時36)に8回にわたって電話をかけるなどしてうその投資話を持ちかけ、12回にわたり計3650万円をだまし取ったとされる。

 調べに対し当初は「カジノに充てるつもりだった」と供述していたが、その後は黙秘しているという。

 シノケンハーモニー広報は朝日新聞の取材に「事実関係が確認できておらず、退職した社員のことでもありコメント出来ない。ただし、顧客が被害に遭ったのが事実であれば大変遺憾」と話している。

980万円の元本戻らず

 被害はどう広がったのか。被害者2人が朝日新聞の取材に応じた。

 東京都の会社員男性Aさん(46)が投資話を持ちかけられたのは2019年10月という。

 「ニューヨークに住むプロの…

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