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 中国が香港での反体制的な言動を取り締まる「国家安全法制」の導入を決めたことに対し、旧宗主国の英国で対中強硬論が勢い付いている。新型コロナウイルス対応をめぐる中国への不信感も背景にある。香港では海外への移住の機運が高まるなか、英国のほか台湾も受け入れ態勢の強化に乗り出した。

拡大する写真・図版2日の英議会で、中国が香港での導入を決めた「国家安全法制」への対応を説明するラーブ英外相=AFP時事

 「中国が国家安全法制を制定するなら、各国と協力してさらなる対応を検討する。英国は香港の人々に歴史的な責任や義務を負っている」

 ラーブ英外相は2日の議会でこう強調した。さらに「ルビコン川を渡って香港の人々の自治や権利を侵害するのか、一歩引いて国際社会の主要メンバーとして責任を果たすのか。決めるのは中国だ」と迫った。

 中国は5月28日に香港の自由を制限する国家安全法制の導入を決定。香港に高度な自治などを中国が認めた1984年の中英共同声明の下、返還以来保たれてきた「一国二制度」が揺らぎ始めている。

 英国は香港からの移住を後押しする対抗策にでている。英国が発行する「海外市民旅券」を持つ香港市民について、ビザなし英国滞在期間を現在の6カ月から12カ月に延長する措置だ。ジョンソン首相は、6月3日付の英紙タイムズへの寄稿でさらなる権利拡大も示唆し、「将来的な市民権獲得に道を開くものだ」と強調した。この旅券の現在の保有者は約35万人、申請資格者もあわせると計約290万人にのぼる。

拡大する写真・図版【これが英国植民地時代の旗】香港で1日、「国家安全法制」に反対する民主派の人々=ロイター

 中国が法制導入を推し進めた場合、大量の移住者が香港から英国に押し寄せる可能性が出てきたことになる。英国では、移民の増加への抵抗が欧州連合(EU)離脱の原動力にもなったが、今回の政府の対応は与野党がほぼ一致して歓迎している。議会でも香港市民に認める権利や対象の拡大を求める意見が相次いだ。

■背景にコロナめぐる対…

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