寿柳聡
九州のくじゅう連山でミヤマキリシマが見頃を迎えている。だが、大分県竹田市の立中山(たっちゅうさん)(1464メートル)では今年4月に登山者の不注意による山火事があり、山頂のミヤマキリシマ群落約1ヘクタールが焼失してしまった。長年の保全活動で季節になると山肌をピンクに染めていた名所だった。地元の関係者は群落の再生をめざす一方、登山者に慎重な行動を呼びかけている。
立中山は坊がつるの南に位置する。山頂付近のミヤマキリシマは白口岳や大船山など周囲の山々から見渡せる位置に広がり、登山者の目を楽しませていた。
「自分が子どものころは、もっとたくさんのミヤマキリシマが広がっていた」と語るのは、坊がつるそばにある法華院温泉山荘の弘蔵(ひろくら)岳久(たけひさ)代表(58)。十数年前から立中山に登っては、雑木を除去するなどの保全活動を続けてきた。成長が早く背も高いノリウツギなどが育つと、ミヤマキリシマが陰になり、枯れてしまうからだ。
火災は4月11日の昼すぎに発生。立中山の山頂付近で登山者の調理用バーナーが倒れ、燃え広がった。火はカヤやクマザサといった下草を伝って下からあぶるように群落を焼き、2時間以上燃え続けた。
5月12日に環境省のくじゅう…
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