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 ユニークな姿と生態で、観賞用としても人気がある食虫植物。その祖先が、少なくとも1億年前から虫を捕らえて消化する遺伝子を持っていた可能性があることを、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などが確認し、発表した。

 同研究所の長谷部光泰教授(57)らは、食虫植物のモウセンゴケ科に属し、国内でよく見られるコモウセンゴケやハエトリソウ、ムジナモに着目した。コモウセンゴケは葉の繊毛から粘液を出し、ハエトリソウやムジナモは葉を二つ折りにして虫を捕らえる特徴がある。

 この3種の遺伝子を調べたところ、虫を捕らえて栄養にする能力をうみ出す遺伝子が共通していることがわかった。過去の化石などからみて、虫を捕らえる能力は少なくとも1億年前には備わっていた可能性が高いという。その後、別の遺伝子が変異し、虫を捕らえる方法の違いにつながったとみられる。

 長谷部教授は「食虫のために、誘引など一連の仕組みをどうやって一斉に身につけたのか。また、どうして食虫性に関わる遺伝子が進化することになったのか、今後分かるかもしれない」と期待する。

 研究成果は、米科学誌カレント・バイオロジー電子版(https://doi.org/10.1016/j.cub.2020.04.051別ウインドウで開きます)に掲載された。(小川崇)