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 英国政府は4日、新型コロナウイルス対策として、15日以降、電車やバスなどの公共交通機関を利用する人にマスクの着用を義務づけると発表した。違反すると罰金が科せられる場合もあるという。

 3月下旬から感染拡大の抑止策として閉鎖されていた百貨店などを含むほぼすべての小売店の営業が、15日から再開されるのにあわせた措置。公共交通機関の利用者が増えることも予想され、感染の再拡大を防ぐことが目的だ。

 マスク着用の習慣がなかった欧州でも、新型コロナの流行後は多くの国が着用を義務づけたり推奨したりする中、英国は感染抑止効果の科学的根拠が弱いとして勧めてこなかった。5月半ばになって「最新の科学的根拠を慎重に検討した結果、顔を覆うことが状況によっては感染リスクを減らすのに役立つことを確認した」として、「公共の場での着用検討の推奨」に転じていた。

 英国では4日までに3万9904人が新型コロナに感染して亡くなった。米国に次いで世界2番目の多さで、感染疑い例などを含めると実際の死者数はこれよりかなり多いとみられている。4日も176人が死亡した。そのような状況で感染抑止策の緩和に向かうことに不安の声も出ている。(ロンドン=下司佳代子)