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 国際重量挙げ連盟(IWF)のドーピングや汚職疑惑を調べていた独立調査委員会は4日、40件以上のドーピング隠しや、タマシュ・アヤン前会長(ハンガリー)による不正会計や買収などが横行していた実態を認定した。国際オリンピック委員会(IOC)の判断次第では、来夏の東京オリンピック(五輪)や2024年パリ五輪の競技存続に影響する可能性がある。

 122ページに及ぶ報告書には、4月に辞任したアヤン前会長の悪行の数々が記載されていた。会計では隠し口座や第三者名の口座などを駆使。使途不明金は約1040万ドル(約11億3千万円)にも上るという。多額の現金を受け取ったとし、マネーロンダリングの可能性を指摘している。

 会長職を保持するための買収や、過去10年間で615人以上が違反となった重量挙げ界のドーピング問題では、世界選手権のメダリストの検体など、ドーピング隠しが41件あり、疑わしい検体も追加で10件見つかった。金銭を見返りに、ドーピング違反発表を1年ほど遅らせた工作行為も判明している。

 相次ぐドーピング問題で、重量挙げは24年パリ大会では暫定的に実施という立場にいる。IOCは当面は状況を見守る予定だが、「とても懸念している」と声明を出した。(ロンドン=遠田寛生)