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 長崎大教育学部(長崎市)の教授が5月、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府が国民に支給する特別定額給付金10万円で、オンライン授業に使うパソコン周辺機器を購入するよう、学生に求めるようなメールを送っていたことがわかった。教授はその後、「配慮が欠けていた」として学生に謝罪した。

 関係者によると、学生らにメールが届いたのは5月20日。「小学校書写」の授業を担当する教授の女性が、学生がパソコン上で作成しオンラインで提出した、ひらがなの成り立ちや書き順に関する課題が見づらいなどとして、「残念な点が目立ちます」と指摘。「特別定額給付金(10万円)が入手できたら、まずは、スキャナー付きプリンタを整備しましょう!!」と書いた。一度鉛筆で手書きしたものをスキャンし、提出するよう求める趣旨だったという。

 受講する学生は「バイトが出来ず、多くの学生が悩んでいるのに、大学側に10万円の使い道を指図する権利があるのか。冗談でも言うべきではない」と憤る。

 教授は取材に対し、学生らの課題を判読できないケースがあったため、学内システムからメッセージを配信したと説明。「スキャナー付きプリンターを購入することを強制しているのではなく、購入しないと評価を下げるということも全く意図していない。説明が足りず、配慮が欠けていた。反省している」と回答した。今月4日のオンライン講義で、学生らに謝罪したという。

 長崎大学は「スキャナー付きプリンターの購入が半ば必須であるかのような、誤解を招く表現が含まれていたことは、学生への配慮に欠けていた。たいへん申し訳なく思っている」とコメントした。長崎大では困窮した学生に対し、5~6月にそれぞれ3万円ずつを支給したり、授業料を免除したりといった支援を実施しているという。(宮坂知樹)