拡大する写真・図版立川市のカプセルホテル浴場で就業体験として清掃を続ける「育て上げネット」参加者ら=2016年、仙波理撮影

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働くってなんですか

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、在宅勤務(テレワーク)が定着するなど、働き方が大きく変わっています。緊急事態宣言は解除されましたが、様々な事情でニートや引きこもりと呼ばれる状態になっている人への支援のあり方が問われています。従来の対面の方法に加え、オンライン化を模索する動きがあります。支援の最前線で活動する認定NPO法人「育て上げネット」(東京都立川市)の工藤啓理事長に課題などを聞きました。

――支援の取り組み状況などを教えて下さい。

 スタッフは120人ぐらいいますが、感染防止のため4月から在宅勤務を推奨し、5月初旬には原則在宅勤務に。緊急事態宣言が解除されましたが今も在宅推奨です。職員が在宅勤務中には立川市の法人施設で行っている来所型の職業訓練「ジョブトレ」や関連の講座、面談などは中止にしました。現在は「3密」を避けながら、徐々に利用者の来所を受け入れるようになっています。地域若者サポートステーションなど国や自治体から委託を受けて運営している施設も運営を再開しています。

――支援対象の若者らはどんな状況なのですか。

 ジョブトレは現在、15歳から40代まで約40人が利用しています。もともと不安になりがちな人や、家族と折り合いが悪い人らが通っています。家族がテレワークになりずっと自宅にいることで、息が詰まってしまう人がいたかもしれません。実際、「外に行きたい(ジョブトレに行きたい)」「家族がいる状態が多くなるのでつらい」といった声はあったようです。家庭内暴力などが起きないようにスタッフが電話などで連絡を取っていて、今のところ危機的な状況はありません。

――どのようなフォローをしていますか。

 オンライン支援に切り替えられるところを探しながら徐々に始めています。例えば個別面談や、プログラミングなどの講座はある程度できます。職業訓練の基礎的な部分はそれでフォローできるかもしれませんが、ジョブトレの良いところは「居場所の機能」にあります。そのため施設に来ることがまずは重要です。この点を少しでも補えないかと、筋トレなど自宅で体を動かすための動画を配信したり、オンライン上でみんなが一緒にできるゲームを企画したりしています。

オンラインの環境整備に課題も

――在宅勤務で直面した支援現場の課題はありましたか。

 一つ目が支援者側のオンライン環境の整備です。スマホは持っていても、自宅ではデータ通信量無制限のネット通信ができない職員もいます。二つ目は、オンライン環境がない若者らに団体としてインフラが提供できないこと。これは資金面と、ポケットWiFiなどモノがないことの両方に原因があります。つまり僕らも相手もオンライン環境が十分ではないことがはっきりしました。三つ目は、これまでの「オフライン」の対面支援を「オンライン」に置き換えて実施しているだけでは、不十分だということです。

――不十分とはどういうことでし…

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