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 宮城教育大学の学生4人が、新型コロナウイルスの影響で不自由を強いられる小中学生を支援しようと団体を立ち上げた。経済的な事情で塾に通えない子たちの勉強をオンラインでみる。再開した学校に足が向かない子の話し相手にもなろうと、当面は活動を続けるつもりだ。

 学びとコミュニケーションを大切にしたいと、団体名は「マナコ」にした。4月、中学校の社会科教諭を目指す4年生の中野柊一郎さん(21)が、同級生に声をかけたのがきっかけだ。中野さん自身、今夏から予定していたフィンランド留学が中止になった。「学校が長期休みになって困っている子どもはたくさんいるはず。自分たちにできることをやろうと考えた」

 SNSで告知をすると、仙台市内の中学生3人の保護者から申し込みがあった。オンライン会議システム「Zoom」を使って週1、2回、無償で教える。中学生は親のスマートフォンなどを借りて参加する。

 数学教育を専攻する岡崎悠太さん(21)は、中学生がつまずきそうな問題を自作する。「学校がいつ再開されるか不安を抱えていた子が、勉強をするうちにモチベーションを高めていくのが分かった」と手応えを感じる。岡崎さんもホテルのアルバイトが2月からストップするなど、新型コロナによる経済の落ち込みをひしひしと感じる。

 特別支援教育を学ぶ斎藤未奈子さん(22)と関根恵さん(21)は「自分の成長の場になる」と考えた。子どもと対面で接することが制限されるなかで卒業研究を進める必要があり、「関われる場」を求めていた。関根さんは「経済的な事情があっても子どもたちには自分の将来に向けて頑張ろうと思えるような支援をしたい」と意気込む。

 受講する中学2年の男子生徒は「大学生と話す機会はめったにないので、自分にはプラスになる」と喜ぶ。休校中は大量のプリントが出たが、1人だと身が入らなかったという。

 課題もある。本当に支援を必要とする子の自宅にインターネットの通信環境がない場合だ。中野さんは、パソコンの貸し出しに必要な資金をクラウドファンディングで募る計画だ。受講する小中学生を募っており、問い合わせはメール(manaco0501@gmail.com)で。

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 新型コロナの影響を受けながらも、宮城県内の大学や大学生らは社会との関わりを保とうと知恵を絞る。

 東北学院大の災害ボランティアステーションも活動を中止しているが、学生の発案で5月末から「#千羽鶴プロジェクト」を始めた。千羽鶴を折り、医療従事者へのメッセージなどとともに写真を撮って、ツイッターで発信する企画だ。同センターの担当者は「いまは情報発信をしつつ、課外活動の再開を見すえて準備をしている」と話す。

 県内の大学などが連携して毎年開いている県民講座「復興大学」も、受講会場の過密を避けるため、今年度はオンラインに切り替える。事務局の担当者は「震災から10年の節目を迎える。広く県民に学びの場を提供したい」。第1回は22日からで、HP(http://www.fukkou-daigaku.gakuto-sendai.jp/別ウインドウで開きます)で申し込める。(志村英司)

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