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日曜に想う

 君子豹変(ひょうへん)す、という。

 危機に臨んで為政者は時にゆきがかりを捨てねばならぬ。これが難しい。中国の原典「易経」はこう続く。

 小人は面を革(あらた)む、と。

 上っ面だけあらためて済ませるのは言い訳がつくと思うからだろう。施策の効果がまだあらわれないだけだ、ここをしのげば周りの情勢も好転しよう、などなど。耳に優しい情報を入れたがり聞きたがる「官邸病」がそれに輪をかける。

 アジア経済危機に見舞われた1997年の橋本龍太郎政権がそうだった。

 3%から5%への消費増税を断行、毎年度赤字国債を削減する財政構造改革法を成立させた政権だった。銀行、証券会社の破綻(はたん)が相次ぎ、積極財政路線への転換を望む声は世に満ちたが、政権はなかなか財政再建の旗を降ろせない。

 その時、まさに「君子豹変せよ」と迫ったのが官房長官を辞めたばかりの梶山静六氏である。同年秋、首相に緊急提言を届けた梶山氏にインタビューをした。

     ◇

 金融不安の根源を断つラジカルな不良債権処理策と積極財政策を抱き合わせた提言だった。徹底的な情報公開と経営者の刑事責任を求め、NTTなどの政府保有株を担保に10兆円程度の国債を発行し緊急対応の財源とする。政府系金融機関の中小企業向け貸し付けを倍増、金融自由化の導入時期を見直す、としていた。

 梶山氏は「景気が停滞しては財…

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