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 利用者の自宅まで訪ねて特殊詐欺被害を防いだとして、神奈川県警松田署はJAかながわ西湘開成支店(開成町)の土屋雅樹さん(42)と中嶋真之助さん(25)に感謝状を贈った。

 「定期預金を解約したい」。利用者の女性から中嶋さんに電話が入ったのは4月中旬の昼下がり。「身内に不幸があった」という説明を不審に思った中嶋さんは、上司の土屋さんと一緒に女性宅を訪ねた。

 女性と夫はそわそわした様子。実は息子から「会社のかばんをひったくられた。大事な手形が入っていて300万円必要」と電話があったのだという。目の前で「息子」から何度も電話がかかってきた。

 土屋さんが電話をかわった。被害を届け出た先の警察署名を尋ねても、男は答えられない。「息子さんに連絡を」。土屋さんに促された女性が連絡を取り、詐欺だとわかったという。

 中嶋さんは月に一度は女性宅を訪ねており、「日頃からコミュニケーションが取れていたので防ぐことができた」と笑顔。新津憲一署長は4日に2人に感謝状を手渡し、「みなさんが詐欺対策の最後のとりで。家まで赴いて確認したのも素晴らしい」と話した。

 県警捜査2課によると、今年1~4月に県内で確認された特殊詐欺事件は636件で、被害額は約9億6100万円。このうち親族などをかたる「オレオレ詐欺」は115件で、被害額は約3億3700万円に上るという。(黒田陸離、林知聡)