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 内閣府が8日公表した今年1~3月期の国内総生産(GDP)の2次速報は、物価変動の影響を除いた実質(季節調整値)で前期(昨年10~12月)比0・6%減、このペースが1年間続くと仮定した年率換算では2・2%減となった。

 設備投資が上方修正されたことで、GDP全体も先月公表の1次速報(年率3・4%減)から上方修正された。ただ、コロナショックの影響で個人消費などが落ち込み、2四半期連続のマイナス成長に陥った構図は、変わらなかった。

 上方修正の主な原因は、企業の設備投資の上ぶれだ。今月1日に財務省が公表した法人企業統計で民間予測を上回る堅調さを示し、これを反映した結果、GDP統計の設備投資は、1次速報の前期比0・5%減から一転、1・9%増になった。

 ただ、今回の法人企業統計はコロナ禍の影響で回答率が低く、7月末ごろ公表される確報で設備投資額が下方修正される可能性がある。その場合、GDPも再修正されそうだ。

 また、GDPの過半を占める個人消費は1次速報の前期比0・7%減から、0・8%減へ小幅に下方修正された。

 1~3月期GDPの上方修正に伴い、19年度の実質成長率は0・1%減から、0・0%増に改定された。きわめて小幅とはいえ、プラス成長は5年連続。西村康稔経済再生相は記者会見で「ゼロ近傍の成長率に変わりはないが、消費増税や大型台風、新型コロナウイルスの影響があるなかで、この水準が維持できた。我が国の地力には底堅いものがあると考えている」と述べた。

 一方、コロナの経済への悪影響が本格化する4~6月期については、年率20%前後の記録的なマイナス成長を予想する民間エコノミストが多い。実際にそうなれば、リーマン・ショック後の2009年1~3月期(年率17・8%減)を超え、「戦後最悪」の落ち込みになる。

 政府は巨額の経済対策をてこに内需主導で景気回復を図る考え。西村経済再生相は「4月、5月が底になるようにしたい。タイミングが来れば『Go Toキャンペーン』などの消費喚起・観光支援も進めていく」と述べた。(山本知弘)