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 新型コロナウイルスの流行に伴う経済的影響を抑えるため、韓国政府が全世帯を対象に、5月中旬から始めた支援金への申請が99%を超えた。うち半分近くがすでに消費されている。スピード感ある対応が可能になった背景には、ITインフラの充実と政府による手続き段階の工夫がある。

 支援金の規模は1世帯あたり最大で100万ウォン(約9万円)。一部は現金で受給するが、多くはクレジットカードなどの「ポイント」で受け取る。カード会社のホームページなどで申し込み、早ければ申請とほぼ同時に得られる。韓国はほとんど現金を使わない「キャッシュレス」社会で、その強みが出ている。

 政府は、申請手続きの集中による混乱を避けるため、曜日ごとに申請できる人を限定した。不足が著しかったマスクの購入で機能した仕組みを、支援金の申請でも採り入れた。

 韓国は1990年代後半から国策としてデジタル化を推進。国民もその利便性に慣れ、行政や民間のサービスでは「速さ」を求める傾向が強い。今回の支援金の主な目的は消費促進で、早期の支給によって、長い外出自粛の生活で抑えられていた消費意欲の回復にも役立っている。(ソウル=神谷毅)