[PR]

 群馬県太田市にある21郵便局が1日、新型コロナウイルス対策として政府が配布している布マスクの寄付を市民に呼びかけ、回収箱を置いた。ところが6日から7日にかけ、全局から回収箱が姿を消した。マスク配布を担った日本郵便が撤去を指示し、寄付そのものも中止になったという。

 政府が配った布マスクは「大人には小さい」という声があったことから、太田市は「小中学生に寄付を」と呼びかけていた。郵便局長の1人がこれに賛同し、「不要な方からの寄付を受け付けます」と記した回収箱を置いた。局長が報道機関に送ったプレスリリースでは「いわゆるアベノマスク」という表記とともに「郵便局員も可能な限り協力する」と記載。30日まで受け付けるとしていた。

 日本郵便によると、この動きを地元紙が報じ、社内から「さすがにおかしいだろう」との声が上がった。箱の撤去と、政府の布マスクの寄付の呼びかけを禁じる指示を出したという。

 同社調査・広報部付の村田秀男部長は朝日新聞の取材に、「政府のマスクを配達しているのは私どもですから」と説明。菅義偉官房長官が記者会見で「次の流行に備えぜひ保有を」と訴えたことに触れ、「国の方針に反し、不用品のように扱うことは見過ごせない。『アベノマスク』などと揶揄(やゆ)する表現も好ましくない」と話した。(長田寿夫)